日本で花開いたケータリングカーの歴史

ケータリングカーというと、最新の調理機器を搭載した、現代社会のニーズに応えるために生まれたものという印象もありますが、その歴史は意外と古いのです。もちろん、エンジンを使った自動車が登場したのは19世紀の終わり頃ですが、日本においては、江戸時代の17世紀頃には、蕎麦をはじめとする食品の行商が行われていたという文献が残されています。ちょっと小腹が空いたときに、むこうから食べ物を売りにきてくれるというのはなんともありがたいものですし、お祭りのような楽しい気分にもなりますね。まさに、ケータリングカーは日本の文化に根付いていたと言えます。

20世紀前半には、どこでも調理を行うことができるガスボンベとコンロが普及するとともに、手押し車や自動車による屋台が登場して、ケータリングカーは現在の形に近づいていきました。夜中にラーメンや焼き芋の屋台がやってくるという場面は、漫画などで多く描かれていますし、実際にご覧になったことがある方も多いはずです。温かい食べ物を思い立った時に食べられるという利便性のみならず、店主やほかの客との触れ合いを楽しめるということもあって、屋台は人々に愛される文化となりました。

従来の日本式屋台ではなく、現在見られるようなケータリングカーが登場したのは、1980年代から90年代にかけてであると考えられています。屋台は、ラーメンやおでんなどを簡易式のガスボンベをつかって調理するというものでしたが、この頃になると、バスほどの大きさの自動車に、より大規模な調理器具を積み込んで、ハンバーガーやクレープなどを販売するという形態へと変わっていきました。また、営業時間は夜ではなく、昼間であることが多くなりました。

現在は、ケータリングカーは屋外で行われるイベントに登場するだけでなく、昼休みのオフィス街で営業したり、お客様に簡易式の調理場を提供したりといった幅広い用途で活用されるようになっています。ネット販売や移動式の店舗が主流となる中で、今後も成長が期待できる業態であると考えられます。”

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